ポルトガルのリスボン近郊にあるシントラは、絵本の世界のようなカラフルな宮殿や壮大な景色が魅力の世界遺産都市。ポルトガルの首都リスボンから電車でわずか40分なのでリスボンから日帰りで観光することも可能です。
しかし、たくさん見所もある上、現地ではバス移動。実際に行ってみると、思ったより行きにくい…という声も少なくありません。
この記事では、シントラ観光をスムーズに楽しむための行き方・観光スポット・注意点を詳しくご紹介します。
リスボンからシントラまでの行き方
電車+バスでの移動が基本ルート
最も一般的なアクセス方法はリスボン中心部のロシオ駅から電車で約40分。終点がシントラ駅です。電車は頻繁に出ていますが、朝は観光客で駅が混雑するので、始発〜9時前後の早い時間帯の電車がおすすめ!

ロシオ駅は地下鉄のロシオ駅から改札口が少し離れているので要注意です。
約40分ほどでシントラ駅に到着。
シントラ駅からペーナ宮殿やムーアの城壁へは、434番の循環バスに乗るのが便利。徒歩ではかなりキツい坂道なので、バス利用が基本です。
しかしこの循環バスが時間通りに来ないことが多く、またこのバスも観光客で混雑していることも多いです。
その場合はシントラの駅からタクシーで行くのもいいでしょう。
タクシーは配車アプリのUberやBoltを利用すると、簡単にタクシーが呼べ、しかも料金が明確です。
リスボンからUber、Boltを利用
電車+バスは面倒、グループで移動したいという方には、リスボンから配車アプリUberやBoltの利用が便利です。
今回は宿泊先がロシオ駅から少し遠かったこと、434番の循環バスの始発がペーナ宮殿の予約時間に間に合うかわからなかったので、リスボンからBoltで行きました。
朝は少し渋滞もあり、リスボン市内からペーナ宮殿まで約1時間。
ペーナ宮殿を10時に予約していたため、宿泊先に8時に来てもらうように予約。料金は42ユーロ。
時間と快適さを優先したい人におすすめです。
現地ツアーに参加する
英語や日本語対応の日帰りツアーも多数あり、人気の観光地を効率的に回ってくれます。
チケットの事前手配や移動のストレスがないため、初めてのシントラ旅行にはぴったり。
集合場所もアクセスしやすい市内中心部が多く、気軽に参加できるのも魅力です。
限られた時間でも見どころを網羅できるため、時間のない人にもおすすめです。
絶対見ておくべきシントラの名所3選!
ペーナ宮殿

シントラのハイライトとも言える、カラフルで幻想的なペーナ宮殿(Palácio da Pena)。標高500mの丘の上に建てられ、まるでディズニーの城のような外観が特徴です。建物の外観もさることながら、内部の装飾も圧巻。
入場は予約制(時間指定)です。当日チケットは売り切れることが多いため、公式サイトで事前予約を!
おすすめの時間帯は9:30〜10:00。混雑を避けてゆっくり見学できるので、ぜひシントラ観光の一番最初に行くことをおすすめします。
今回は10:00を予約。Boltでリスボンからペーナ宮殿まで行くことに。

リスボンからハイウェイを通り、くねくねとした山道を行くこと1時間。ペーナ宮殿に到着です。
当日券を買う方は入り口でチケットを購入する必要があります。
ここからさらに宮殿の入り口まで徒歩20分ほどかかります。

坂道は有料のミニバスも運行しています。既に長蛇の列だったので歩くことに。

石畳の坂道をひたすら登っていくと・・・。

カラフルな色合いが特徴的な宮殿が見えてきます。

30分前に宮殿の入り口に到着。時間まで中に入れないので、宮殿の周りを散策しました。

この段階でも既に圧巻です。

この入り口の前で時間まで待ち、予約時間になると予約していたチケットを見せ、中に入ることができます。

通路が狭く、団体のツアー観光客などがガイドの話を聞くのに立ち止まると通路が通れず、自分のペースでは前に進めません。

人の隙間を縫って色々なお部屋を鑑賞し、宮殿の中を1周。約1時間ほどかかりました。
中にはカフェやお土産店も併設されています。
ムーアの城壁
ムーア城壁(Castelo dos Mouros)は、7〜8世紀にムーア人によって築かれた城の跡地。山の尾根に築かれた城壁を歩くと、シントラの絶景が一望でき、その景色はまるで天空の城ラピュタの世界!
アップダウンが多いので体力に自信のある人におすすめ。

ペーナ宮殿からは徒歩15分。石畳の道を下り、向かいます。
チケットは事前予約可能。時間指定はないので、行く日付のチケットを公式サイトで予約していくといいでしょう。
当日でも空きがあったので、体力や天候などその日の状況によって行くかどうかを決めてもいいかもしれません。

入り口にはチケット売り場があり、当日券はここで購入。

入り口から山の中を数分歩くと、視界が開け城壁が見えてきます。

城壁は全て階段。かなり体力を使います。

遠くには、先ほどまでいたペーナ宮殿が見渡せます。

手すりのようなものがないので、結構怖い!高所恐怖症の夫は途中で断念していました・・・。
上りより、下りの方がツラかったです。(膝が・・・)
レガレイラ宮殿
レガレイラ宮殿(Quinta da Regaleira)は、謎めいた地下迷宮や「イニシエーション・ウェル(井戸の螺旋階段)」で有名な、ゴシック様式の宮殿。幻想的でフォトジェニックなスポットが多く、ドラクエのような世界観はSNS映え抜群。探検気分で楽しめます。
ムーアの城壁から徒歩20分ほどで行くことができます。
しかし私が行ったときはレガレイラ宮殿までの道が通行止め!
434番の循環バスも通っているのですが、時間通りに来ないのでムーアの城壁からBoltで行くことに。
しかしこの周辺は山の中ということで電波が不安定。Boltの位置情報が一時的に使えないというトラブルが!
なんとか電波が入るところでBoltを利用できるようになり、無事レガレイラ宮殿に到着しました。
ムーアの城壁からレガレイラ宮殿までは8ユーロ。所要時間は約20分でした。
この辺りは狭い山道でしかも、観光客向けのトゥクトゥクなどもゆっくり走っているため、渋滞するようです。

チケットは事前予約もできますが、こちらも時間指定制。
私はペーナ宮殿、ムーアの城壁を先に行くことにしたため、時間が読めず当日券を買うことに。
13時に行ったら待ち時間なしでチケットを買えました。午後の時間であれば当日でも購入可能です。
公式サイトにチケットの購入状況が表示されているので参考にするのがいいでしょう。
中はとても広く、映えスポットがたくさん。

一番人気の「イニシエーション・ウェル」は20分ほど待ちました。

狭い入り口から入っていきます。

上から水滴が落ちていて、足元が滑るので十分注意しながら降りていきます。

下に降りると洞窟のようになっていて、滝が下から見ることができます。
お腹が空いたのでこの中にあったカフェで軽くランチ。

宮殿を見ながらテラス席でランチ。観光地の割にはそれほど高くもなく、味も美味しかったです。

雰囲気ありますね。
その他おすすめスポット
個人的にはペーナ宮殿、ムーアの城壁、レガレイラ宮殿は行くべき名所だと思いますが、他にも魅力的な名所があります。
シントラ宮殿は、シントラの街の中心にある白い塔が特徴的な宮殿。歴代ポルトガル王の居城。
レガレイラ宮殿から徒歩15分ほどで行くことができます。
合わせてシントラの街も散策してみるのもいいでしょう。雰囲気のあるカフェやレストランもたくさんあります。
また、ロカ岬はユーラシア大陸最西端の断崖絶壁。シントラからバスで約40分の距離。夕日の時間帯が特におすすめです。
観光案内所では有料で最西端到達証明書を発行してもらえます。
シントラ観光のポイントまとめ
ペーナ宮殿は朝イチの予約必須!
チケットは公式サイトで事前購入を。予約は30分単位です。
10時以降は混雑するため、9:30か10:00の予約がベスト。
本来は9:30に予約したかったのですが、2週間前の時点でポルトガル滞在中の全ての日程の9:30が売り切れ!仕方なく10時を予約しました。
10時に宮殿に入った時は、それほど列も長くなかったですが、宮殿を出た11時頃は入り口が長蛇の列。
後の時間になればなるほど、団体ツアー客も増えてくるので混雑するようでした。
また、中の通路が狭いので人が多くなればなるほど、自分のペースで進めなくなります。
朝一で予約する場合は、早めにチケットを購入しましょう。
歩きやすい靴&服装で!
山の中で基本的に坂道が多く、石畳の道も多いので、スニーカーやトレッキングシューズが◎。
雨の日や雨上がりは路面が滑ります。
また、ムーアの城壁は山頂ということもあり風が強く、日傘はNG。帽子も飛ばされないようにしておきましょう。
5月初旬でも日差しは強かったので、日焼け止めは忘れずに!
お店もないので飲み物も持参し、こまめに水分補給してくださいね。
UberやBoltを使おう!
バスや徒歩がしんどいときは、UberやBoltなどの配車アプリが大活躍。シントラ〜観光地の移動もスムーズです。
今回はリスボン↔︎シントラの往復、ムーアの城壁からレガレイラ宮殿までBoltを利用しました。

リスボンからペーナ宮殿までは時間指定したため、42ユーロと少し料金が割増になりましたが、時間指定しなければ約30ユーロで行くことができます。
早朝の時間帯でもリスボン市内にはたくさんタクシーがいたので、時間指定しなくても大丈夫かもしれません。
帰りはレガレイラ宮殿からリスボン市内までは約23ユーロ。所要時間はレガレイラ宮殿周辺が道が狭く渋滞していて、行きと同じく1時間。
時間帯によって多少料金は変更しますが、日本より料金は安かったです。
3人以上のグループで利用するのであれば、お得です。
まとめ
シントラは行きにくいと感じる人も多いですが、事前にチケットを予約し、アクセスや移動手段を把握しておけば、想像以上にスムーズに楽しめます。
朝一にペーナ宮殿→ムーアの城壁→レガレイラ宮殿→体力があれば、シントラ宮殿かロカ岬
の順番で回ると効率よく観光ができます。
ペーナ宮殿の予約は必須!動きやすい服装・夏は暑さ対策も必須!
石畳の道や階段は体力を奪われますので、必要に応じてUberやBoltを利用してください。
リスボンに滞在する予定があるのであれば、ぜひ行ってもらいたいおすすめの世界遺産です。
今回の記事を参考に幻想的な宮殿と絶景、歴史のロマンが詰まったシントラを、ぜひ楽しんでくださいね。
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